こんにちは!ハンザワです。
ブルームバーグで「日本円は一番安全な通貨」とのニュースがありましたので、本日は為替相場についての記事です。元銀行員のハンザワが円の為替相場について思っていることを書きました。為替って良くわからないという人にもわかりやすいよう、かみ砕いて説明するよう心掛けます。
ニュースの概要について
以下はブルームバーグの記事からの引用です。
米銀ゴールドマン・サックス・グループで相関分析を担当するエコノミストらは、安全な投資先と考えられる通貨の中で、円が最も安全だと指摘した。
ゴールドマンのケビン・デーリー氏を中心とするエコノミストらは10日のリポートで、過去10年を見る限り、グローバル・リスク資産の該当する動きに円が最もしっかり逆らったと分析した。
2007年から11年、12年から16年という2つの期間(各5年)を対象に先進国および新興市場の28のグローバル変動通貨について、毎日および毎月の動きを比較したところ、グローバル株式と米原油価格、米国の10年国債利回りとの負の相関関係を最もしっかり示したのは、円だった。
みなさんはこの記事を読んでどう思うだろうか?日本円が一番安全な通貨というニュースに違和感を感じないだろうか。
日本円が安全通貨と言われる理由
日本円が安産資産である理由として、一般的に言われているのが下記の3点です。
理由① 借金大国でも問題ないこと
日本は1000兆円以上の借金がある借金大国ですが、日本国民の1000兆円以上の銀行残高が国の借金を支えていると言われ、借金大国でもギリシャのように破綻することは当面ないと考えられています。その裏付けが日本円の信用を支えています。
理由② 日本円は流動性の高いメジャー通貨であること
日本円は世界で広く流通している主要通貨に一つです。そのため日本円の流動性は高く、日本円が値段がつかなくなるまで売られることは想定しづらいため、安全であると言われています。
理由③ 日本は安全な国であるということ
日本は世界各国と比べると政治的に安定しており、またクーデター、テロ、紛争等に巻き込まれにくく、地政学的に安定している国とされています。安定している安全な国のため、通貨である日本円も好まれるのです。
本当に安全資産として買われているのか?
上記にあげた理由は、どれも日本円が安全資産である理由としては正しいかも知れません。しかし、日本円はニュースで言われているように本当に安全資産として買われているのでしょうか。ハンザワは「安全資産」というのは少しニュアンスが違うと考えています。
日本円は一時の「避難通貨」として買われているだけである
日本円は「安全通貨」として買われているのではない、「避難通貨」として一時的に買われているというのがハンザワの考えです。いや、「買われている」というよりは「もともと売れらていたのが戻ってきた」という方が表現として正しいかも知れません。低金利であるのに加えて、少子高齢化が進んでいる日本の通貨をいくら安全だからといって、好きで買う人はあまりいないと思います。リスクオフの動きが起きた時に円が高くなっているのは、「安全資産」として「買われていた」のではなく、「一時の避難通貨」として「もともと売られていたのが戻ってきた」のです。
最後に
ハンザワは日本という国は世界の中でも有数の「安全な国」だと考えています。しかし、通貨である円には少し懐疑的です。日本という国に住んでいる以上、円との縁は切れませんので、付き合い方を考える必要があると思っています。ハンザワの資産運用の考え方にも繋がってくるのですが、また別の記事で書きます。
それでは!