こんにちは!ハンザワです。
本日は資産運用についての記事です。グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)という、かつて大流行した投資信託があります。ひょっとしたら、若い投資家達は知らないかもしれません。今回は投資信託の一時代を築いたグローバル・ソブリン・オープンを現在も保有している人が今後どうするべきなのか考えてみたいと思います。
- グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)とは?
- グローバル・ソブリン・オープンは大人気だった
- グローバル・ソブリン・オープンの過去の運用成績
- グローバル・ソブリン・オープンの投資国割合
- グローバル・ソブリン・オープンのコスト
- グローバル・ソブリン・オープンは今後も保有すべき?解約すべき?
- グローバル・ソブリン・オープンを解約した後はどうすれば良いのか?
- 最後に
グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)とは?
グローバル・ソブリン・オープンは先進国のソブリン債に分散投資を行う投資信託です。ソブリン債とは国や政府機関等が発行している債券のことです。投資対象となる債券の格付は「A格以上」と決まっているため、比較的信用力の高い債券に投資していると言えるでしょう。毎月17日に分配金がもらえる「毎月決算型」が大人気でした。
グローバル・ソブリン・オープンは大人気だった
グローバル・ソブリン・オープンの純資産残高はリーマンショック前には約5兆8000億円まで積み上がりました。2017年10月現在で、純資産残高1位の投資信託であるフィデリティ・USリート・ファンドBが約1兆2000億円であることを考えると、いかにグローバル・ソブリン・オープンが大人気だったかがわかります。(なお、グローバル・ソブリン・オープンは2017年10月現在でも約5600億円の純資産残高があります。購入してからほったらかしにしている人が多数いるのではないでしょうか。)
グローバル・ソブリン・オープンが人気だった理由は色々とありますが、毎月分配金を出す投資信託が少なかったこと、投資信託の銀行での窓口販売解禁、日本と主要先進国の金利差拡大等が大きかったでしょう。
グローバル・ソブリン・オープンの過去の運用成績
グローバル・ソブリン・オープンの2017年9月末時点の過去の運用成績は下記です
過去1年 | 過去3年 | 設定来(1997年~) | |
運用成績 | +8.8% | +3.8% | +81.3% |
グローバル・ソブリン・オープンは長寿ファンドで、運用開始してから約20年が経過しています。最初から保有していた人は約80%の運用益となっています。リーマンショックで大きな基準価額の下落を経験した人も、売却せずに現在まで保有していれば利益がでている計算になります。(過去1年、過去3年の上昇は為替によるものがほとんどです。)
グローバル・ソブリン・オープンの投資国割合
グローバル・ソブリン・オープンの2017年9月末時点での投資国割合は下記です。
投資割合 | |
アメリカ | 40% |
ユーロ圏 | 30% |
日本 | 8% |
イギリス | 5% |
その他(ノルウェー、カナダ、メキシコ、州政府債券等) | 17% |
ご覧の通り、北米とヨーロッパでほとんどの割合を占めております。グローバル・ソブリン・オープンは投資対象を主要先進国に限定しているため、どうしてもこのような割合になります。他の国に投資したくても投資できないのです。
リーマンショック以降、先進国では低金利の状況が続いているため、2017年9月末時点のグローバル・ソブリン・オープンは平均終利1.49%(平均直利3.66%)しかありません。
グローバル・ソブリン・オープンのコスト
グローバル・ソブリン・オープンの2017年9月末時点での主要コストは下記です。
コスト | |
信託報酬(年間の運用費用) | 1.35% |
信託財産留保額 | 0.5% |
低コストの投資信託が増えてきている中で、グローバル・ソブリン・オープンのコストは決して低いものではありません。
グローバル・ソブリン・オープンは今後も保有すべき?解約すべき?
個人的な意見を言わせて頂くと、解約を検討した方が良いでしょう。債券型ファンドの魅力である利回りが以前に比べて大きく低下しているため、利息のほとんどをコストで食い潰している形になっています。(平均終利1.49%(平均直利3.66%)に対して、年間の運用コスト1.35%)。これではリスクを負って投資をしている意味は薄いとハンザワは考えます。
グローバル・ソブリン・オープンを解約した後はどうすれば良いのか?
それではグローバル・ソブリン・オープンを解約した後はどうすれば良いのでしょうか。色々な投資信託が設定される中で、これまでグローバル・ソブリン・オープンを解約せずに保有していたあなたは「ほったらかし投資」の才能があると思います。(もちろん褒めています)
そのような人は、ほったらかしておいても世界情勢に応じて運用比率を自動で見直してくれるウェルスナビ を検討してみてはいかがでしょうか。ウェルスナビは預かり資産の1.0%(運用残高が3,000万円超の部分は年率0.5%)が運用手数料です。なんとグローバル・ソブリン・オープンの年間運用コストより安いです。
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【2018年7月追記】ウェルスナビについて詳細記事を書きました。
最後に
グローバル・ソブリン・オープンは貯蓄→投資の流れを作った功労者であると思います。今後、新たな資金流入はほとんどなく、解約する人が増える一方でしょう。グローバル・ソブリン・オープンはその役目を終えたのかも知れません。
それでは!