こんにちは!ハンザワです。
本日は資産運用についての記事です。2018年に初めてやってくるNISAのロールオーバーについて、段々と明らかになってきました。ポイント・注意点を整理してみましたので、資産運用の参考にしてください。
- 2018年に最初のNISAの期限が到来する
- NISAのロールオーバーとは
- ポイント・注意点① NISAのロールオーバーには手続きが必要
- ポイント・注意点② 移管依頼書を提出しなければ、特定口座等へ自動移管
- ポイント・注意点③ ロールオーバーしたとしても、残りの枠は使用できる
- ポイント・注意点④ ロールオーバーの上限は撤廃されている
- ポイント・注意点⑤ 同じ金融機関のNISA口座がないとロールオーバーできない
- ポイント・注意点⑥ つみたてNISAにはロールオーバーできない
- この機会に「つみたてNISA」にするのもあり
- 最後に
2018年に最初のNISAの期限が到来する
2018年12月31日はNISA(期間5年、当時の上限金額100万円)の期限が到来する最初の日になります。2014年1月1日からNISA制度が始まって、もう5年もたつのですね。月日がたつのは早いものです。
さて、2014年にNISA口座を開設・利用して、まだ売却せずに株式・ETF・投資信託等を保有している人は、ロールオーバーするかしないかの選択をしなければいけません。
NISAのロールオーバーとは
まずはロールオーバーの制度について、簡単におさらいしておきましょう。
上図を見ていただければ、ロールオーバーの大体のイメージはつかんで頂けると思います。一文でまとめると「現在使用しているNISAの枠(2014年分)で運用している資金を、そのまま次のNISAの枠(2019年分)に移すこと」をロールオーバーといいます。
以下では、ロールオーバーのポイント・注意点をまとめました。それぞれ簡単に解説します。
ポイント・注意点① NISAのロールオーバーには手続きが必要
ロールオーバーを行うためには、2018年12月末までに「非課税口座内上場株式等移管依頼書(以下、移管依頼書)」なるものを、証券会社や銀行等のNISAを利用している金融機関に提出する必要があります。
移管依頼書の書式や、手続き方法等については定められていないため、個々の金融機関により対応は異なりますが、2018年10月前後までには金融機関から、NISA口座保有者宛に移管依頼書の送付等による周知が行われる見込みになっています。
ネット証券等の場合はひょっとしたらメールで案内が来るかも知れません。注意しておきましょう。
ポイント・注意点② 移管依頼書を提出しなければ、特定口座等へ自動移管
ロールオーバーせずに運用資産を特定口座等に移すためには「非課税口座内上場株式等の非課税口座から特定口座への移管依頼書」なるものを提出する必要があるとされていたのですが、2018年の税制改正で書類提出の必要は無くなりました。
NISA口座を開設している金融機関に特定口座を開設している場合には、特に手続きをしなくても、自動的にNISA口座から特定口座に移管されます。(特定口座がない場合は一般口座等の他の保管口座に移管されます)
つまり、裏を返すと「自動ではロールオーバーされないため、ロールオーバーするためには移管依頼書の提出は必須」ということになります。
ポイント・注意点③ ロールオーバーしたとしても、残りの枠は使用できる
2014年のNISA枠に残っている残高が仮に50万円だとします。ロールオーバーした場合は、2019年のNISA枠は70万円(120万円-50万円)残ることになります。
残りの枠である70万円は自由に使用できます。安心してロールオーバーして大丈夫です。
ポイント・注意点④ ロールオーバーの上限は撤廃されている
株式・投資信託等が値上がりした影響で、2014年のNISA枠に残っている残高が仮に150万円だとします。
2019年のNISA枠は120万円しかないのですが、ロールオーバーをすれば150万円全てを2019年のNISA枠に移すことが可能です。
ロールオーバーの上限は「NISA枠である120万円」だったのですが、2018年の税制改正でロールオーバーの上限は撤廃されました。税制改正を知らなかった人は覚えておいて下さい。
ポイント・注意点⑤ 同じ金融機関のNISA口座がないとロールオーバーできない
2014年以降、NISA口座を別の金融機関に移したという人もいるでしょう。ロールオーバーは同じ金融機関のNISA口座がないとできません。
つまり、2014年にNISA口座を開設していた金融機関に再びNISA口座を移さなければロールオーバーは利用できないのです。
ポイント・注意点⑥ つみたてNISAにはロールオーバーできない
「NISA」と「つみたてNISA」は同じNISAの名前がついていますが、別物と考えてください。ロールオーバーできるのはあくまで「NISA→NISA」だけです。「NISA→つみたてNISA」のロールオーバーはできません。
この機会に「つみたてNISA」にするのもあり
NISAのロールオーバーを利用するのも手ですが、良い機会ですから「つみたてNISA」への変更を考えてみても良いでしょう。
ロールオーバーは書類の提出だけとは言え、手間がかかりそうです。つみたてNISAならば期間が20年と長いですから、ロールオーバーはしばらく気にしなくて良いため、手間いらずです。また、つみたてNISAは毎月自動で積立てくれるため、購入する手間もかかりません。
つみたてNISAに切り替える時に注意しなければいけないのが、つみたてNISA口座を作る金融機関です。NISAと違って、つみたてNISAでは非常に投資対象が限られています。(金融庁のお墨付きを得た投資信託のみ)
そのため選べる商品が多い、ネット証券大手の SBI証券 、 楽天証券 、 マネックス証券 のどれかで口座開設することをおすすめします。
つみたてNISA(積立NISA)で勘違いしやすいポイントまとめ。スイッチングは?複数商品は可能?
また、つみたてNISAの枠は年間40万円なので、NISAから乗り換える場合、いくらか運用資金が余ると思います。余った資金はウェルスナビ等のロボアドバイザーで運用してみるのも良いでしょう。
最後に
2018年にやってくるNISA枠の期限到来は、自分の資産運用を見直す良い切っ掛けです。簡単に「今まで通り」とせずに、少し考えて見ることをおすすめします。
それでは!